自己破産をしたら所有している不動産はどうなるのか考えたことはありますか。
そこで今回は、自己破産にともなう不動産売却のタイミングや、売却するメリットをご説明します。
ローンがある場合とない場合では売却方法が異なります。
これから不動産売却を検討する方は知っておくと良いでしょう。
自己破産による不動産売却のタイミングとは
自己破産をしたあとに不動産売却をする場合には、2つのパターンがあります。
1つは裁判所が選んだ破産管財人が不動産売却をおこなうものです。
不動産などの高額資産を所有していると管財事件として扱われてしまいます。
管財事件とは、一定以上の財産を所有している場合の破産手続きのことです。
管財事件では破産管財人が資産を調べたうえで、不動産売却をおこないます。
もう1つのパターンは、自分で売却をおこなうものです。
自己破産が管財事件とならない場合には、みずから不動産売却をおこなうことが必要です。
たとえばオーバーローン状態の不動産を所有している場合などが該当します。
また、自己破産前の不動産売却も自分でおこなうことになります。
自己破産前であれば、自分の財産を自由に処分できるため、不動産売却も可能です。
自己破産前に不動産売却をするメリットについて
自己破産前に不動産売却をすることにより、引っ越し費用を手に入れられるメリットがあります。
自己破産後の不動産売却の場合には、競売に向けて決められた日時までに立ち退くように強制されるだけで、引っ越し費用などの資金援助はありません。
しかも、競売では市場価格の5割～7割ほどの安値で売却されてしまいます。
このため、自己破産後の不動産売却では引っ越し費用を含め、生活費用を確保するのはむずかしいでしょう。
その点、自己破産前であれば、通常の市場価格で不動産売却をおこなえるメリットがあります。
一般的な不動産売却と同様に、不動産会社選びも自由におこなえます。
したがって不動産売却は自己破産前におこなうのが得策ですが、自己破産前に不動産を売却すると「財産隠し」に問われることがあるので注意しましょう。
自己破産前の不動産売却はローンの有無によって変わる
住宅ローンを完済している場合は、通常の不動産売却となります。
抵当権などの設定がないので金融機関への相談も必要ありませんが、前述のとおり財産隠しに問われるリスクがあり注意が必要です。
一方、住宅ローンが残っている場合には、任意売却となります。
任意売却とは、売却額でローン残債を完済できない場合、金融機関の了解を得て不動産売却する方法です。
金融機関としては差し押さえや競売にかけられるよりも、任意売却のほうが高い価格で売却が見込めるので同意する傾向にあります。
まとめ
自己破産にともなう不動産売却は、タイミングが大切です。
ローンの有無など、いろいろな面からチェックして最適な売却方法を検討しましょう。
不動産売却でお悩みの方は、信頼できる不動産会社に相談することをおすすめします。
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